2024年10月23日(水)第46回研究会(バングラデシュの政変と洪水、気候変動-支援の現場から)

認定NPO法人 世界の医療団の中嶋秀昭さんを講師に招き、

バングラデシュで今年7月から8月に起こった政変の様子と

東部地域における洪水支援についてご説明いただきました。


バングラデシュの政変について、その背景や今後の見通しについて、

洪水支援については、動画を交え、現地の人々の様子を細かく伝えて頂ききました。


洪水の動画については、世界の医療団のサイトからご覧になれます。


バングラデシュ洪水被害:現地からの報告 | 国際協力NGO 世界の医療団

世界の医療団はジャパン・プラットフォーム(JPF)の助成により、バングラデシュでロヒンギャ難民とホストコミュニティへの支援で協働している現地団体のPULSE Bangladesh Societyとともに洪水の大きな被害を受けた東部フェニ県で被災者への巡回診療を行っています。 洪水後の典型的疾患として、皮膚炎が挙げられます。実際、これを訴える患者が多いです。こうした人々を含めて、これまで1万人以上の人々を診察し、薬剤を処方しました。 対象のインド国境近くの1地区でディナさんとシェイク・ラッセルさんからお話を伺い、村を案内してもらいました。 ディナさんはカタールで出稼ぎしているのですが、休暇で帰省した際にたまたま洪水に遭ったそうです。首まで浸かるくらいに水かさが増しました。ただ、この村では出稼ぎをする人が多くいて、しっかりした造りの家を建てられているようで、人々はこうした家の屋上に避難したそうです。たくさんの洪水時の動画を共有してくださいました。そのうちの一つをご紹介します。 ディナさんは8月に結婚したのですが、11月下旬からまたカタールに戻り、2、3年は帰国できないそうです。洪水後、村の人々は助け合って生きていますが、多くの人々に十分な仕事がなく、彼のように家族が離れ離れにならざるを得ないのも課題です。 ラッセルさんは大学で生物学を専攻し、卒業したのですが、仕事がなく、今は子どもたちに英語を教えているそうです。読書が好きで、たくさんの本をもっていたのですが、洪水で傷んでしまったそうです。 洪水時には残念ながら政府の支援はなく、おそらくこの背景の一つとして8月上旬の政変(市民の抗議行動による前政権の崩壊)により特に地方行政が対応しきれなかったことが挙げられます。NGOによる巡回診療は初めてだと言われました。 そのような人々への支援のため、世界の医療団は巡回診療を継続します。

国際協力NGO 世界の医療団

#Project ぴ~す

平和構築を志す人と人をつなげ、AttractiveでInnovativeな平和構築アクションを創案・推進する研究会

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