木村万里子さん(すべての人に可能性を切り開く学びの機会を!)

<キャリア概要>

民間企業勤務を経て国際協力NGOへ転職。

国内外あわせて15の緊急救援および教育支援事業を担当したのち、ロヒンギャ難民支援(バングラデシュ)、パレスチナ支援(エルサレム)で現地駐在。

教育学および政治学修士。JQANおよびINEE MS認定トレーナー。


① 平和構築に興味を持ったきっかけは何ですか?

幼少の頃、祖父から日中戦争に従軍していた時の話を聞いたり、学校で戦争を題材にした話を読んだりしたことが戦争や平和に触れた最初の記憶です。物心ついてからは、イスラエルのレバノン侵攻によるパレスチナ難民の映像が、難民問題に関心を寄せるきっかけになりました。


② どのように平和構築に関わっていますか?

現在はNGOで、パレスチナ人女性のエンパワメントや子どもたちの栄養改善の活動を行っています。また、人権侵害などパレスチナで発生している諸問題や現状について日本の人たちに知ってもらうべく発信や開発教育を行い、他団体とともに国際社会や日本政府に改善を働きかけるアドボカシーも行っています。


③ 平和構築の醍醐味は何ですか?

平和構築に限らず、緊急・開発支援双方に共通して言えることだと思いますが、自分が関わった現地の人たちが新たな学びや気づきを得て、人間関係を構築し、前向きに変わっていく姿を見ること、私たちの存在や関わりが彼ら・彼女らの人生に良い影響を与えたと感じられることが何より嬉しいです。


④ 平和構築の難しさは何ですか?

少しずつコツコツ積み上げてきたものが、一気に崩れてしまうことが往々にしてあります。2021年5月に発生したガザ空爆もそうでした。一番大変なのは現地に暮らす人たち。彼らには何の罪もないのに政治に翻弄され犠牲になっている姿を前に、何もできない自分の非力さに愕然とします。


⑤ 今の仕事をする上で、身につけておいて良かったと思うスキルや経験は何ですか?

平和構築・人道支援業界以外の民間企業や社会人経験。業務上かかわりのあるのは企業や一般の方が多く、最低限のビジネスマナーやコミュニケーションスキルは欠かせません。特に旅行添乗員をした経験は、判断力や柔軟性が求められる緊急救援の仕事に通じるものがありました。また、業界以外の友人も貴重な存在です。


⑥ 実はこんな趣味ですというのはありますか?

観劇。パレスチナ国立劇場が近く、最近もコンテンポラリーダンスの公演を見ました。また、遺跡巡りも好きで、エルサレムは行くべきところが多すぎて困ってしまいます。また、近いうちにアラブの楽器を習う予定です。


⑦ 最後に、今後の夢・目的は何ですか?

平和構築や国際協力を目指す学生や社会人のためのプラットフォームをつくること。所属に関係なく個人と個人がつながって、情報交換、キャリア相談、勉強会、ネットワーキングなどできるような場所をバーチャルでもリアルでも実現できたらと(賛同してくれる仲間を募集中です!)


▼ロヒンギャ難民キャンプにて、子どもにインタビューをする様子(2019年撮影)

#Project ぴ~す

平和構築を志す人と人をつなげ、AttractiveでInnovativeな平和構築アクションを創案・推進する研究会

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