「戦争記録の正確さⅠ~戦災変電所について~」と
「戦争記録の正確さⅡ~変電所犠牲者の記録~」の続きとし、
今回も東大和市立郷土博物館(旧日立航空機株式会社変電所)の楢崎茂彌さんの説明を基に記載します。
https://project-peace.amebaownd.com/posts/49389565?categoryIds=2994677
https://project-peace.amebaownd.com/posts/49389612?categoryIds=2994677
まず、私が驚いた点としてアメリカ軍は空襲の効果を確認するため偵察機で被害状況を確認していたということです。
これは日本の制空権が完全に掌握されていた証拠でもあるし、アメリカ側の戦争中における正確なデータ収集の意思の表れでもあると思います。
また、空襲をした際にはどの程度爆撃をしたかを記録するため、爆撃中に上空から撮影した写真も残されています。
加えて、出撃記録も残っており、これらはアメリカ公文書館所蔵で公開されております。
田中まことさんという方が、このような第二次大戦のアメリカ、イギリス、アジアの軍事資料を翻訳し、インターネット上で公開しています。
https://mt1985.cocolog-nifty.com/naval_strike/2019/08/post-50f49d.html
また、一部のアメリカの軍事資料は日本の国会図書館でも閲覧できるしオンラインでも見ることができます。
【第20, 21爆撃軍団作戦任務報告書】
https://dl.ndl.go.jp/pid/4002531/1/1
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さて、私たちが携わっている国・地域における人道支援、平和構築の現場はどうでしょう。
78年前の戦争と同じように被害の記録が残されているでしょうか。
そして日本も記録保管および公開が適切になされているでしょうか。
今回の楢崎さんからのお話から、“記録”はその場所に存在した人の情報を残してくれることを再認識しました。
これは残された遺族や友人にとって、とても大切なものとなります。
記録と記憶の重要さ、そういうことを考えさせられた楢崎さんのご説明でした。
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